• ボクシング・村田追放は協会のエゴだ

    by  • 2013/02/03 • ボクシング • 0 Comments

    http://www.aiba.org/default.aspx?pId=5643

    昨日の午前中に、ロンドン五輪のボクシング、ミドル級金メダリストの村田諒太が三迫ジムからプロ入りするというニュースを見て、少し心が踊ったのだが、夜になって日本アマチュアボクシング連盟が村田がプロ転向なら事実上の追放処分にするというニュースが入ってきてひどくがっかりした。
    この理由としては、

    村田はこれまで、国際連盟(AIBA)が独自に設立するプロ団体(APB)への参加要請を引退の可能性を理由に断った。その一方で、全日本社会人選手権出場へ意欲を見せたり、独自にプロ転向に動くなど、日本連盟からすると行動に一貫性を欠いたため、引退を勧告した。

    とされている。APBは4年契約で、契約金は日本円にして約440万円、その他に毎月30万円とファイトマネーが支払われるという。プロボクシングの世界では、日本チャンピオンクラスでもアルバイトしないと食っていけないなんていう話もあるから、安定性としては悪くない話かもしれないけれど、村田クラスならプロ転向すれば契約金は数千万円は確実だし、もしかすると億近くになるかもしれない(ちなみに東京オリンピックのバンタム級で金メダルを獲得した桜井孝雄氏がプロ転向した際の契約金は昭和40年当時で500万円だったそうだ。公務員の初任給が2万円程度の時代だから今で言えば5000万円程度の価値があろうか。)。今のプロボクシングでは注目度の高い試合ならファイトマネーが数千万円や数億円という試合がザラにある。そういう試合をしている既存のプロ選手がAPBに参加するとは思えないから、APBがうまくいくとはとても思えない。現に今でもAIBA主催のプロリーグにWSB(World Series of Boxing)というのがあるが、注目を集めているとは言い難い。村田が、普通のプロ選手を目指すのは自然じゃないかと思う。村田は、「今の段階では(プロに)行きたいという気持ちはある。ただ、皆さんに応援してもらう状況などもつくらなければならず、それができないのであれば行かなくてもいい。」と言っているが、「皆さん」が誰を指すのかが問題だ。日本連盟はプロ転向を決して応援しない。だが、一般の人々がアマチュアボクシングに注目するのはせいぜいオリンピックの時くらいだ。一応はプロといってもこれからできるAPBで戦う村田とWBAやWBCのベルトを目指して戦う村田のどちらが見たいかといえば自明のことだ。村田をはじめとしてロンドン五輪のメダリストにはAIBAからAPB参加の要請があったという。APBとしてスターがほしいのは当然だが、選手には選択する権利がある。日本連盟の顔を立てるために自分を犠牲にするなんて馬鹿馬鹿しいことだ。
    プロボクシングでも中、重量級は格が違う。一度も防衛していない竹原慎二だってミドル級のベルトを巻いたというのはとてつもなく凄いことだ。オリンピックチャンピオンの村田にはもしかしたら、と期待したくなってしまう。27歳の村田の選手として残された時間はそう長くない。悔いの残らないように本人のやりたいようにやらせてほしい。

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