• 選手に聞かないで誰に聞くんだ~JOC聞き取り調査

    by  • 2013/02/09 • Uncategorized • 0 Comments

    「31団体すべてで「暴力ない」 JOC聞き取り調査に回答 柔道五輪代表暴力問題」
    ロンドン五輪代表を含む柔道女子の国内トップ選手15人が園田隆二前代表監督らから暴力などを受けたと告発した問題で、日本オリンピック委員会(JOC)は8日、柔道以外の五輪競技での実態を把握するため、各競技団体の強化責任者らへの聞き取り調査を7日に続いて実施。2日間で聴取した31団体全てが「暴力はない」と回答したと発表した。8日は16競技で対象に聞いた。
    日本卓球協会の前原正浩専務理事は「日本代表の合宿でコーチ、トレーナーら10人ぐらいにヒアリングをした。(暴力は)ないということを確認した」と述べた。 産経新聞 2月8日(金)18時38分配信

    これは、もうJOCが問題の本質を分かってないとしか思えない。
    厚生労働省の報告書によれば、職場におけるパワーハラスメントの類型は以下のようになっている。

    • 暴行・傷害(身体的な攻撃)
    • 脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言(精神的な攻撃)
    • 隔離・仲間外し・無視(人間関係からの切り離し)
    • 業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害(過大な要求)
    • 業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと(過小な要求)
    • 私的なことに過度に立ち入ること(個の侵害)

    これを見ると、暴行・傷害ってどの程度ならあてはまるのか?、過大な要求、過小な要求の線引はどうなるのか、どこまでやると私的なことに過度に立ち入ったことになるのか、など判断が難しい。結局セクハラと同じで受けた側がどう感じるかが判断基準になるから、職場であれば部下だし、スポーツ指導の現場であれば選手にどのように接していくかには細心の注意が求められるということになる。柔道の園田監督を告発した15名からは、どのような暴力、パワーハラスメントを受けたかも明らかになっていないので、断定はできないが、おそらく園田監督も暴力やパワーハラスメントをしているという意識はなかったのだと思う。だから、受け手によっては、ちょっと小突かれたり竹刀で打たれたり程度では暴力と思わないし、きつい言葉をかけられても叱咤激励だと受け止めるから「あんないい先生はいない」と擁護する発言も出てくる。指導者としては、そのような圧力に対する耐性が低い者がどのように受け止めるかということに想像力を働かせなければならない。
    今回のJOCのヒアリングは、31団体の強化責任者等を通じてコーチ、トレーナーへの聞き取りを行ったようだ。暴力はなかったというけれども、殴る蹴るのあからさまな暴力はなくても、「罰としてグラウンド10周」的なものはあったかもしれないし、暴言や侮辱のようなものもあったかもしれない。むしろ全くないとは信じられない。
    ヒアリングするなら指導者側じゃなくて選手に聞かないと意味ないでしょう。指導する側は、暴力やパワハラをやってるという意識がない人がほとんどだと思うよ。選手にヒアリングして、指導者には、「あー、こんなことが、パワハラにあたるんだ。」という認識をしてもらわないと、いろんな競技から同じようなことが起こってくるんじゃないかと思う。JOCは直ちに選手へのヒアリングを実施すべきだ。

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